【大鉢】和の粋を包む、大鉢の美 ― 美濃焼「幕府」「渦紋」

大鉢 大皿 深皿 美濃焼 渦紋-kamon- 平型盛鉢 和食器
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 渦紋-kamon- 平型盛鉢

大鉢とは、食卓における”中心”である。
人が集い、料理が盛られ、語らいが交わされる場所に、ひときわ存在感を放つ器がある。
それは単なる盛り皿ではない。料理と人とを結びつける「場」の象徴であり、時に料理以上に記憶に残るものとなる。

大鉢 大皿 深皿 美濃焼 渦紋-kamon- 平型盛鉢
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 渦紋-kamon- 平型盛鉢
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 渦紋-kamon- 平型盛鉢
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 渦紋-kamon- 平型盛鉢

   

今回紹介するのは、美濃焼の伝統と日本のもう一つの誇りである「漆芸」とを融合させた異色の器たち。
【幕府 -bakuhu- つなぎボウル】と【渦紋 -kamon- 平型鉢】である。

大鉢 大皿 深皿 美濃焼 漆陶 幕府-bakufu-つなぎボウル(大)
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 漆陶 幕府-bakufu-つなぎボウル(大)
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 渦紋-kamon- 平型盛鉢
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 渦紋-kamon- 平型盛鉢

   

■ 幕府-bakuhu- つなぎボウル

大鉢 大皿 深皿 美濃焼 漆陶 幕府-bakufu-つなぎボウル(大)
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 漆陶 幕府-bakufu-つなぎボウル(大)
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 漆陶 幕府-bakufu-つなぎボウル(大)
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 漆陶 幕府-bakufu-つなぎボウル(大)

   

重厚な佇まいの中に、時間の深みが宿る器である。
陶と漆、二つの異なる素材がまるで歴史の中で静かに握手を交わしたように融合し、「漆陶(しっとう)」という新たな命が吹き込まれた。

「幕府」という名が示すように、この器には力と格式がある。
仕上げに用いられるのは、伝統的な「曙(あけぼの)」と「根来(ねごろ)」の漆仕上げ。
黒の奥に朱が宿る曙、朱の下に黒が沈む根来――いずれも、時を重ねるごとに変化する美しさを内包する。

大鉢 大皿 深皿 美濃焼 漆陶 幕府-bakufu-つなぎボウル(大)
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 漆陶 幕府-bakufu-つなぎボウル(大)
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 漆陶 幕府-bakufu-つなぎボウル(大)
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 漆陶 幕府-bakufu-つなぎボウル(大)

   

表面の漆は、使うほどに磨耗し、下塗りの色がじわりと現れてくる。
それはあたかも、日々の暮らしの中で、人の心が少しずつ育まれていく様を映すかのよう。
ひとつの器に、経年変化という時間の詩が刻まれているのだ。

■ 渦紋-kamon- 平型鉢

大鉢 大皿 深皿 美濃焼 渦紋-kamon- 平型盛鉢
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 渦紋-kamon- 平型盛鉢
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 渦紋-kamon- 平型盛鉢
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 渦紋-kamon- 平型盛鉢

   

「渦」という模様には、古くから”流れ”や”繋がり”を象徴する意味があった。
この平型鉢は、内側に手描きで施された渦模様が、まるで水面に浮かぶ記憶のようにやさしく揺れる。

大鉢 大皿 深皿 美濃焼 渦紋-kamon- 平型盛鉢
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 渦紋-kamon- 平型盛鉢
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 渦紋-kamon- 平型盛鉢
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 渦紋-kamon- 平型盛鉢

   

漆で彩られたリムの艶やかさと、安南手による渦模様の素朴さ。
その対比は、静けさの中にある力強さを思わせる。
手に取れば、しっとりとした漆の感触と、陶の安心感ある重みが、静かに語りかけてくる。

どちらも単なる器ではない。漆と陶、それぞれの職人技が響き合い、「食器」という枠を越えて、暮らしに美の一場面を添えてくれるのだ。

大鉢 大皿 深皿 美濃焼 漆陶 幕府-bakufu-つなぎボウル(大)
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 漆陶 幕府-bakufu-つなぎボウル(大)
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 渦紋-kamon- 平型盛鉢
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 渦紋-kamon- 平型盛鉢
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 渦紋-kamon- 平型盛鉢
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器の取り合わせに見る「粋」

料理の器において、大鉢と取り皿の組み合わせは、まるで主役と脇役のようなもの。
互いが引き立て合うことで、はじめて舞台が完成する。

ここで少し、器使いの粋について触れておきたい。
プロの料理人や目利きの人々は、あえて大鉢と取り皿の材質を揃えない。
焼締めの大鉢には、滑らかで口当たりの良い磁器の小皿。
塗りの大鉢には、手馴染みのよい陶器の取り皿。
こうした“違い”が、逆に調和と美を生む。

あまりに完璧な揃いは、どこか無粋で面白みに欠ける。
大皿に力があるなら、取り皿には優しさを。
その緩急こそが、食卓に風景を生むのである。

最後に
美濃焼の「幕府」も「渦紋」も、いずれも日本の伝統工芸が手を取り合い、現代の食卓へ届けられた珠玉の器である。
日常の一品が、この器に盛られた瞬間、なにげない時間が、すこしだけ特別なものになる。

そして、使い込むほどに器も育つ。
塗りの表情が変わり、渦の景色がなじんでゆく頃には、きっと食卓に欠かせない「家の顔」となっていることだろう。

大鉢 大皿 深皿 美濃焼 漆陶 幕府-bakufu-つなぎボウル(大)

大鉢 大皿 深皿 美濃焼 漆陶 幕府-bakufu-つなぎボウル(大)
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大鉢 大皿 深皿 美濃焼 漆陶 幕府-bakufu-つなぎボウル(大)
大鉢 大皿 深皿 美濃焼 漆陶 幕府-bakufu-つなぎボウル(大)

大鉢 大皿 深皿 美濃焼 漆陶 幕府-bakufu-つなぎボウル(大)

サイズ 直径24cm × 高さ6cm
色 曙(黒)、根来(赤)

大鉢 大皿 深皿 美濃焼 漆陶 幕府-bakufu-つなぎボウル(大)
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大鉢 大皿 深皿 美濃焼 漆陶 幕府-bakufu-つなぎボウル(大)
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大鉢 大皿 深皿 美濃焼 渦紋-kamon- 平型盛鉢

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