唐津焼「絵唐津五寸五分皿・草鳥文」に寄せて

絵唐津五寸五分皿、草鳥文 中皿・中鉢
絵唐津五寸五分皿、草鳥文

唐津焼は、土の温もりと自然の風合いをそのまま閉じ込めたような、素朴ながら奥深い美しさをもつ焼き物です。その中でも、中村恵子さんの「絵唐津五寸五分皿・草鳥文」は、見る者の心を静かに揺さぶる一品です。この皿に触れるとき、私たちは単なる器ではなく、一枚の物語に出会ったような感覚を覚えます。

直径16.5cmという程よい大きさは、一汁三菜を基本とする和食の食卓にぴったりです。主張しすぎないサイズ感が、どんな料理も自然に受け入れ、その魅力を引き立ててくれる。たとえば、朝の白身魚の煮付けや、ほうれん草の胡麻和え。夜には、甘辛い焼き鳥を盛り付けても、どこか上品な佇まいを保ちます。それだけでなく、洋菓子や果物をのせても、器の表情が料理に寄り添い、新たな魅力を引き出してくれるのです。

唐津焼:絵唐津五寸五分皿・草鳥文・中村恵子《中皿・16.5cm》
唐津焼:絵唐津五寸五分皿・草鳥文・中村恵子《中皿・16.5cm》
唐津焼:絵唐津五寸五分皿・草鳥文・中村恵子《中皿・16.5cm》
唐津焼:絵唐津五寸五分皿・草鳥文・中村恵子《中皿・16.5cm》

   

草鳥文の絵付けは、一見素朴ながらも繊細です。草むらに潜む鳥が静かに息づいているような筆遣いには、自然を慈しむ作り手の心が宿っています。唐津焼特有の釉薬の流れが偶然に生む景色もまた、この皿の魅力を深めています。それは、使い込むほどに味わいを増し、持ち主との時を刻む器だからこそ生まれるものです。

さらに、この皿には季節を映す力があります。春には山菜のお浸しを、夏には冷やした茄子の煮浸しを、秋には栗やきのこの炊き込みご飯を。そして冬には、熱々の煮物を盛り付けると、土の器がしっとりとした温かみを伝えてくれます。同じ皿でありながら、四季折々の料理を受け止めるその姿は、まるで私たちの暮らしに寄り添う親しい友人のようです。

一器多様のセンスを語るなら、この絵唐津五寸五分皿はその象徴ともいえる存在です。何気ない日常を美しく、豊かにする力が、この皿には備わっています。料理を引き立てるだけでなく、私たちに「食べることの楽しさ」や「器を愛でる喜び」をそっと教えてくれる。それは器という存在が、単なる道具を超えて、私たちの暮らしに寄り添うアートであることを示しているのです。

中村恵子さんが手がけたこの皿には、時代を超えて愛される唐津焼の伝統と、現代の感性が絶妙に融合しています。手のひらに収まるその小さな世界の中に、土の力、火の技、そして作り手の心が込められている。そんな特別な一枚を食卓に迎え入れることは、日々の食事にさらなる彩りと幸福を添えることでしょう。

唐津焼:絵唐津五寸五分皿・草鳥文・中村恵子《中皿・16.5cm》

唐津焼:絵唐津五寸五分皿・草鳥文・中村恵子《中皿・16.5cm》
唐津焼:絵唐津五寸五分皿・草鳥文・中村恵子《中皿・16.5cm》
唐津焼:絵唐津五寸五分皿・草鳥文・中村恵子《中皿・16.5cm》
唐津焼:絵唐津五寸五分皿・草鳥文・中村恵子《中皿・16.5cm》

唐津焼:絵唐津五寸五分皿・草鳥文・中村恵子《中皿・16.5cm》

おおよそ直径16.5 × 高さ3.5cm

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唐津焼:絵唐津五寸五分皿・草鳥文・中村恵子《中皿・16.5cm》
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