愛媛県・砥部町で作られる「砥部焼(とべやき)」は、暮らしの中で毎日手に取って使いたくなる、質実剛健な磁器です。18世紀のはじめ、伊予国(現・愛媛県)でその生産が始まって以来、約250年の歴史をもつこの焼きものは、「実用」の美を体現しています。



厚手で頑丈。砥部焼の安心感
砥部焼の最大の特徴は、その厚みと重みにあります。手に取ると、ずしりとした重量感。作りが厚く、日常使いにおいて欠けにくく、ひびが入りにくい丈夫さが魅力です。子どもがいる家庭でも気兼ねなく使え、業務用の食器としても重宝されている理由は、この堅牢な造りにあります。
まさに「骨太」という言葉がふさわしい、しっかりとした存在感。けれど無骨ではなく、温かみや素朴さも同時に感じられる、それが砥部焼の器です。



簡素な絵付けが料理を引き立てる
砥部焼のもう一つの魅力は、さらりとした絵付けにあります。藍色の染付は、筆を走らせたような太い線で描かれ、まるで一筆書きのような勢いと気持ちよさがあります。余白を大切にしており、白地の部分が多いため、盛りつける料理がよく映えます。
控えめながらアクセントとして赤線を入れることもあり、この簡素で潔いデザインが、現代の食卓にも自然に馴染む理由です。
唐草文とくらわんか茶碗──愛され続ける定番
砥部焼の中でも、長く親しまれているのが「唐草文」の模様です。くるくると伸びる唐草の文様は、生命力や永続性の象徴ともされ、素朴でリズムのある模様が、食卓に心地よいリズムをもたらします。
もうひとつのロングセラーが「くらわんか茶碗」。もとは江戸時代、大阪の淀川を行き交う舟の中で、商人たちが「飯くらわんか(食べないか)」と売っていた器がルーツ。高台が高く、安定感があり、日常使いにぴったりの形。砥部焼のくらわんか茶碗は、骨太な美しさと使い勝手の良さを併せ持ち、現代でも人気を集めています。



手に馴染み、暮らしに根づく器
砥部焼は、時代の流れに左右されることなく、「使う人の暮らし」を見つめ続けてきた器です。流行や派手さとは距離を置きながら、どんな料理にも寄り添い、どんな人の手にもなじむ。その「無理のない美しさ」は、日々の暮らしの中で、静かにその良さを実感できるでしょう。
料理を支える器として、長く使い続けられるものをお探しの方に──砥部焼は、きっと応えてくれるはずです。
【砥部焼 梅山窯】みつからくさの取皿(4,6寸)


【砥部焼 梅山窯】みつからくさの取皿(4,6寸)
サイズ 径14,3cm×高さ2,8cm
からくさの茶碗(大)


からくさの茶碗(大)
サイズ 径12,5cm×高さ7cm
重さ・容量 230g前後
色・特徴 象牙色の白磁 藍色の染付け
【砥部焼 千山窯】赤線唐草の丸碗


【砥部焼 千山窯】赤線唐草の丸碗
サイズ 約 径12.8cm×高さ7.2cm
窯出し時期などによって多少の違いがございます
重さ・容量 340g 前後 ・ 550ccぐらい
色・特徴 なめらかな白磁 藍色の染付、赤の上絵付け
窯出し時期などによって多少の違いがございます

