2025-06

和食器

九谷焼・飯田屋――色彩と筆致に宿る美の粋

日本のやきもの文化の中でも、ひときわ鮮やかな存在感を放つのが「九谷焼(くたにやき)」です。加賀百万石の地に根ざしたこの磁器は、時代の波に揉まれながらも常に独自の美意識を貫き、特に「飯田屋」様式は、緻密な筆と豊穣な色彩により多くの愛陶家を魅了...
和食器

深まりゆく藍の叙情 ― 有田染付の美と物語

透き通るような白磁に、深い藍が滲む――それは、静かに語りかけるような染付の風景。有田焼の染付(そめつけ)は、400年の時を超えて、今も人の心に沁みわたる叙情を湛えています。 有田焼 福泉窯 染付雲濃丸囲紋 枡形蓋付飯器(小) 有田焼 福泉窯...
和食器

土と釉が奏でる蟹のいる風景 、土に葡萄が実る

岐阜県多治見市長瀬町にある早蕨窯(さわらびがま)は、陶芸家・佐藤和次さんが主宰する窯元で、特に「カニ絵」の文様で知られています。この窯元では、伝統的な織部焼の技法を基に、独自の絵付けや色合いを取り入れた器が制作されています。 取鉢■ 佐藤和...
和食器

和食器「麦わら手」、素朴な温かみと、実りを願う心を映した縞文様

●「麦わら手」とは 「麦わら手」は、器の外側や内側に放射状の線を描いた、縞模様(ストライプ)の一種です。その名のとおり、麦の茎のような素朴な線が印象的で、江戸時代中期以降に日常使いの器として広く親しまれました。主に瀬戸や美濃(特に土岐地方)...
和食器

手のひらの美学 ― 和食器のぐい呑み

ぐい呑みとは何か それは、ただの小さな酒器ではありません。和食器の世界において、「ぐい呑み」はやきものの魅力が凝縮された、まさに掌(てのひら)の芸術品です。日々の晩酌に使われる盃(さかずき)の一種ですが、その存在は、使うためだけでなく「愛で...
和食器

三島手 ― 文様と土の美が織りなす、静謐な器の世界

和食器の世界には、多くの技法があり、そのひとつに「三島手(みしまで)」と呼ばれる繊細で趣のある表現があります。彫られた文様に白土が埋め込まれ、柔らかな陰影を帯びたその姿は、どこか控えめで、しかし静かな存在感を放ちます。 三島7.2寸浅鉢・吉...
和食器

絵画のような器──和食器の「京焼(きょうやき)」の魅力

京の都、千年の雅が息づく場所で生まれ育まれた「京焼(きょうやき)」は、和食器の中でもひときわ絵画性に富み、気品と華やぎをまとった存在です。その洗練された意匠には、かつて京都に皇居があったことによる「みやび」の文化が深く反映されています。 京...
和食器

料理に寄り添う、素朴な美――砥部焼の魅力

四国・愛媛県の内陸部に位置する砥部町で生まれた「砥部焼(とべやき)」は、その分厚くどっしりとした器体と、素朴な筆使いの絵付けが特徴のやきものです。現代の食卓でもなお、多くの料理人や家庭に愛され続けるその背景には、華美ではないからこそ引き立つ...
和食器

和食器の「網手」文様──網目に込められた願いと美意識

日本の伝統文様の中には、日常生活の道具や自然の形をモチーフにしたものが多くあります。その一つが「網手(あみで)」文様。魚を捕る網や竹かごの編み目を思わせるこの文様は、素朴でありながら奥深い美しさと意味を湛え、和食器にも広く用いられてきました...
和食器

捻文(ねじもん)の動きのある器、それは料理の舞台

和食器の文様「捻文(ねじもん)」― ねじれの中に生まれる動きと雅 ― 有田焼 福泉窯 染付絵変り捻り紋 新長角皿 有田焼 福泉窯 染付絵変り捻り紋 新長角皿 サイズ 24cm×18cm×高さ3.5cm     【有田焼 福泉窯 染付絵変り捻...