益子焼のマグカップを手に取ると、その素朴な佇まいに心がほっとする。
粗い土肌は、触れる指先に温かみを伝え、どこか懐かしい感触を思い出させる。飾らない粧いは、日常の中にそっと溶け込み、使う人の暮らしに寄り添う。無骨な中にも柔らかなラインがあり、その不愛想さに見える背後には、人の手が作り出した確かな温もりが宿っている。


益子焼は、民芸の美を忠実に受け継ぎながらも、時代とともにその表現を広げてきた。一つ一つの器には職人たちの工夫と個性が込められ、伝統と革新が織り交ぜられている。たとえば、薪窯で焼かれた深い飴色の釉薬が美しい器は、昔ながらの手法を守りつつ、現代の食卓に合うようなデザインに仕上げられている。一方で、鮮やかな色彩や幾何学模様を取り入れた新感覚の器もあり、それらが互いに調和し、益子焼全体としての多彩な魅力を生み出している。


マグカップは、そんな益子焼の魅力を凝縮したような存在だ。朝のコーヒーを注げば、立ち上る香りとともに、一日の始まりに温かさを添えてくれる。午後には、ほっと一息つくためのお茶を受け止め、穏やかな時間を演出する。どんな瞬間でも、その素朴な器は決して派手さを主張せず、静かにその場を見守るような存在感を持つ。


益子焼のマグカップを使うたびに感じるのは、日常の中にあるささやかな幸せだ。その粗い土肌に触れるたび、土と火、そして人の手が織り成す物語が浮かび上がる。それは、ただの器ではなく、人々の暮らしとともに歩んできた歴史と文化を映す鏡のようなものなのだ。


益子焼が奏でるシンフォニーは、伝統と革新、実用と美の絶妙なハーモニーだ。そんな益子焼のマグカップが、私たちの日常を少しだけ豊かにしてくれることを、そっと教えてくれる。
ふちの茶色いラインがアクセント。独特の色ムラにアンティーク食器のような趣きがあります。
カップ側面の縦線模様は「しのぎ」といい、職人が手作業で削り出しています。


アンティークスリムライン ストレートマグカップ
素材 陶器
サイズ 口径8cm前後/ 高さ9cm前後 / 容量200ml程度(8分目)



SENシリーズ ストレートマグ kinari 益子焼
素材 陶器
サイズ
口径:約8cm/高さ:9cm前後
容量(※目安):約280ml(満水)
※手作り品のため、参考サイズ・容量になります。


