古くから日本人の暮らしの中に根づいてきた模様のひとつに、「十草(とくさ)模様」があります。これは、縦方向にスッと伸びる直線を基調とした縞模様で、主に湯呑や飯碗、小皿など、和食器のさまざまな器に描かれてきた、非常にポピュラーな文様です。シンプルながらも品のある意匠で、現代の食卓にも違和感なく溶け込み、和洋を問わず料理を引き立ててくれます。

京焼 清水焼 志野十草湯呑 喜信
寸法 大 直径8cm 高さ9cm 化粧箱
植物「トクサ」に由来する文様
「十草」の名前の由来は、トクサ科トクサ属の植物「砥草(とくさ)」にあります。トクサは、日本の家屋の生け垣や庭などでも見かける、節のある茎がまっすぐに立つ独特な植物。葉や花はなく、一見すると竹のような佇まいをしており、その潔く直立する姿は、まさに十草文様のデザインに通じるものがあります。
縁起を担ぐ模様としての意味合い
古くから「金属を十草の茎で磨くと光沢が増す」とされており、この言い伝えから「金を呼ぶ」「運気を磨く」といった縁起の良い模様とも考えられてきました。そのため、日常使いだけでなく、お祝いの席や贈答用の器にも好まれる絵柄です。

有田焼 点十草 飯碗(小)
サイズ φ11xH6.3cm
素材 磁器
生産地 有田焼
アレンジ自在のデザイン
十草模様には、さまざまなバリエーションがあります。一筋の単色で描かれたもの、藍・茶・緑など複数色で彩られたもの、線の太さに強弱をつけてリズム感を出したもの、中には鳥や植物などのモチーフを組み合わせたアレンジ模様もあります。シンプルな構造だからこそ、作り手によって無限の表現が可能であり、伝統を踏まえつつも現代の感性にも響くデザインとして多くの窯元で制作されています。
十草模様は、日本の美意識が息づく日常のアートとも言える存在です。その素朴な美しさと縁起の良さは、時代を超えて愛され続けており、和食器の世界でも欠かせない定番の意匠となっています。食卓に一本筋の通った美しさを添えてくれる十草の器。ぜひ、日々の暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか。

和食器 長石釉十草沓形小鉢 作家「佐々木好正」
■素材 陶器
■サイズ 縦約12cm 横約13cm 高さ約4.5cm
■手触り つるっとしています。
■重量 約180g

九谷焼 飯碗 色絵小紋十草
商品サイズ 径11.7×高さ6cm
箱の種類 紙箱





