「漆黒の中に星が宿る― 天目、その器に宇宙を映す」

和食器 天目釉平鉢(YT-068) 作家「多屋嘉郎」
■素材 陶器
■サイズ 約φ16.5cm×H5cm
■手触り つるっとしています。高台はざらつき。
■重量 約250g
■生産国 Made in Japan

天目とは ― 中国宋代からの贈り物
「天目(てんもく)」とは、もともと中国・宋代の禅寺「天目山」で使用されていた茶碗を指し、日本に渡来した際にその名で呼ばれるようになった釉薬の表現技法です。黒い釉薬の中に、不思議な光彩や文様が現れることが特徴で、深い闇の中に浮かぶ星のような幻想的な美しさを湛えます。天目は茶の湯の世界でも重用され、とりわけ静謐な空間に似合う器とされてきました。
天目の三大様式 ― 油滴・禾目・曜変
天目にはいくつかの代表的なバリエーションがあり、それぞれに異なる趣があります。
・油滴天目(ゆてきてんもく)
銀色の斑点が油を垂らしたように輝く、まさに“油滴”の名にふさわしい模様。金属光沢を帯びた点々が漆黒の釉面に浮かび、見る角度や光によって表情が変わります。
・禾目天目(のぎめてんもく)
穀物の穂のように放射状の縞模様が現れるタイプ。釉薬の流れや縮れによって自然に現れる模様で、素朴でありながらも奥深い美を持ちます。
・曜変天目(ようへんてんもく)
ごく稀にしか出現しない幻の釉調。夜空に銀河が浮かぶような光彩を放ち、見る者を圧倒する神秘的な美しさ。現存する国宝の曜変天目は、日本に3点しか存在せず、その再現には今も多くの陶工が挑み続けています。
静寂を映す器 ― 使うほどに感じる余韻
天目の器は、その光沢と深みのある色合いから、料理や茶を引き立てる効果があります。たとえば、シンプルな緑茶を天目の湯呑みに注げば、茶の色と器の黒が対比され、美しい景色を生み出します。また、油滴や曜変の器は、ただの器ではなく、使うたびに「宇宙の景色」を手にしているような感覚を味わえる、まさに“使う芸術品”なのです。
現代につながる天目の物語
天目は単なる技法ではなく、千年を超える歴史とともに受け継がれてきた“美の哲学”でもあります。古の僧が天目茶碗に心を落ち着けたように、現代でも静かな時間をともに過ごす器として人気を集めています。ひとつひとつ異なる表情を持ち、まるで一点物の宝石のように所有する喜びも魅力です。

和食器 天目釉カレー皿(YT-033) 作家「多屋嘉郎」
■陶器
■サイズ 径 約22.5cm 高さ約5cm
■手触り さらっとしています。高台はざらっと。
■重量 約500g


和食器 天目釉ご飯茶碗 作家「多屋嘉郎」
■材質 陶器
■サイズ 径約13.5cm 高さ約6.5cm
■手触り つるっとしています。高台はざらっとしています 。
■重量 約200g





