秋田の鍋に、冬の気配をすくいとる

色絵染付網花文玉割・大・阪東晃司 和食器
色絵染付網花文玉割・大・阪東晃司

いずれも「きりたんぽ鍋」「しょっつる鍋」「秋田 郷土料理」


 冬の入口に近づくと、秋田の鍋の匂いがふっと恋しくなる。山里に湧き立つ湯気の向こうに、静かな雪景色が見えるようだ。

 きりたんぽ鍋は、その土地のぬくもりを丸ごと抱えた料理だ。炊きたての米をつぶし、手でにぎって棒に巻きつける――人の手の温度が移ったきりたんぽが、比内地鶏の出汁にひたひたと浸かっていく。せりの香りが湯気に乗り、鼻先をかすめる瞬間の幸福といったらない。秋から冬へ、季節の境目に灯る小さな火だ。

 一方、海の気配を運んでくるのが しょっつる鍋。ハタハタを発酵させた魚醤「しょっつる」は、海の深みと太古の記憶を思わせる。シンプルな出汁なのに奥行きがあり、焼き魚とも煮物とも違う、発酵のうま味が鍋を包みこむ。冬の日本海の荒々しさと、台所の静けさがひとつの鍋に落ち着く。不思議な料理だ。


 鍋の席に欠かせないのが とり鉢の「玉割(たまわり)」である。丸く控えめな形は、熱々の具材をふんわり受け止め、出汁の香りを逃さない。浅すぎず深すぎず、手のひらにしっとりと収まる小鉢は、まるで「お先にどうぞ」と鍋からの恵みを手渡してくれる仲介役だ。器ひとつで、味わいの印象が柔らかく変わるから不思議である。

 秋田の鍋は、土地の物語を静かに語る。そこに玉割が加わることで、私たちは鍋の恵みを、より丁寧に、よりゆっくり味わえるのだ。


染付捻文玉割・小・阪東晃司
染付捻文玉割・小・阪東晃司

お鍋の取り鉢の定番!
染付捻文玉割・小・阪東晃司《小鉢・12.2cm》

おおよそ直径12.2 × 高さ4.7cm

染付捻文玉割・小・阪東晃司
染付捻文玉割・小・阪東晃司
染付捻文玉割・小・阪東晃司
染付捻文玉割・小・阪東晃司

   

長石釉玉割・有光武元
長石釉玉割・有光武元

お鍋の取り鉢として作られたお鉢です!
長石釉玉割・有光武元《小鉢・13.0cm》

おおよそ直径13.0 × 高さ5.5cm

   

色絵染付網花文玉割・大・阪東晃司
色絵染付網花文玉割・大・阪東晃司

かわいい取り鉢・・・
色絵染付網花文玉割・大・阪東晃司《小鉢・14.0cm》

おおよそ直径14.0 × 高さ5.5cm

色絵染付網花文玉割・大・阪東晃司
色絵染付網花文玉割・大・阪東晃司
色絵染付網花文玉割・大・阪東晃司
色絵染付網花文玉割・大・阪東晃司

   

玉縁玉割・中線白・杉本太郎
玉縁玉割・中線白・杉本太郎

繊細で優しい土もの・・・
玉縁玉割・中線白・杉本太郎《小鉢・14.5cm》

おおよそ14.5 × 高さ5.8cm

   

北欧風の食器 ― こもれびの森でひと息つくように